レシピ9月号 ぶどうの楽しみ方
ご家庭で出来る簡単レシピ
ぶどうを使って、いつもと違うレシピに挑戦しませんか?実りの秋にぴったりなおすすめメニューです。
簡単ひとてま
Fruit Recipe.1
マスカットオブアレキサンドリアのグリーンサラダ
さわやかなグリーンのサラダは、食欲が進みます。
【材料】2人分
※鶏肉を蒸してパックしてあるものです。
(スーパー、コンビニ等で販売)
簡単ひとてま
Fruit Recipe.2
シャインマスカットのタルタルソースのサンドイッチ
皮ごと召しあがれるシャインマスカットがアクセントになり、程よい甘みと食感が楽しめます。
【材料】2人分
簡単ひとてま
Fruit Recipe.3
ピオーネの冷やしコールスロー
凍らせたピオーネの皮をむいてサラダにする爽やかなコールスローです。
【材料】2人分
制作 新宿高野フルーツコーディネーター
岡山県産 “ぶどう”
研究所内の広大なぶどう園では、品質アップを目指し実験栽培を実施しています。
岡山県は「白桃」をはじめ、優良な果物の宝庫。果樹栽培に適した恵まれた環境はもちろんのこと、高い栽培技術も「くだもの王国」と称される所以ではないでしょうか。今回は品質の高さに定評のある「ぶどう」に焦点を当て、栽培技術の向上を目指し日々研究をし続けている「岡山県農林水産総合センター 農業研究所」を取材しました。ハイクオリティな岡山県産ぶどうの秘密に迫ります。
岡山県では多種多様なぶどうが栽培されており、トップクラスの品質を誇ります。栽培技術の向上は、「岡山県農林水産総合センター 農業研究所」が大きく寄与しています。研究所の約2ヘクタールもある広大なぶどう園は、露地からハウスまで様々なパターンで栽培できるように整備され、品種別にあらゆる方法で実験が行われています。
岡山県産ぶどうの中で、これからを担う品種として注目されている「シャインマスカット」ですが、加温栽培では糖度が上がりにくいということが、全国的に分かってきたそうです。加温栽培では、糖がのる時期がちょうど梅雨の時期と重なり、糖度を上げるために必要な日照時間が少なくなってしまいます。それを改善するため、太陽光を補えるよう電灯だけを房に当てる方法、マルチシートだけを敷いて陽光を房に反射させる方法、電灯とマルチシートを組み合わせた方法の3パターンの実験が行われています。この実験は5年ほどかけて実証していくそうです。加温栽培で安定した高い糖度の「シャインマスカット」が収穫できるようになれば、全国の生産者への大きなアシストになりそうです。
岡山県が主な産地となっている赤紫色が美しい「紫苑」は、日本でもめずらしい冬ぶどうです。爽やかな甘みと柔らかな肉質が特徴の人気が高いぶどうです。元々晩生種でしたが、農業研究所によりさらに遅い時期に楽しめるよう12月まで収穫できる技術を構築しました。今なお「紫苑」のさらなる進化に向けて実験栽培が続けられています。
この研究所で誕生した県のオリジナル品種「オーロラブラック」は、気品のある紫黒色で濃厚な甘みが特徴です。果粒が落ちにくく収穫後の日持ちが良いことから、海外も視野に入れた岡山県期待の新品種です。現在小房の栽培も進められており、ぶどうの新しい楽しみ方も研究されています。「オーロラブラック」の栽培は県内限定だったのですが、2018年から他県でも栽培できるようになるそうです。今後「オーロラブラック」が全国で収穫されるようになることで、さらなる品質の向上が期待できそうです。
農業研究所での研究により、ぶどうをはじめ白桃など岡山県産の果物は日々進化し続けていますが、それはなによりも生産者の協力があってこそ。研究員、生産者が一丸となり、より良い果物を目指し労力を惜しまず研究、岡山県産ぶどうのクオリティの高さにつながっているのです。
これぞ職人技!!
美しい房に作り上げる技術はここにアリ!
研究所内の「シャインマスカット」の圃場では、美しい房に仕上げるための「玉直し」という作業が行われていました。房の中に潜り込んでしまう果粒があるので、それを棒で引き出して房を整えるのですが、果粒を傷つけずに作業するのはかなり難しいそうです。使いやすいオリジナルの棒を用意して研究員が作業するその姿はまさに房作り職人のよう。
記事提供 新宿高野