レシピ4月号 清見タンゴールの楽しみ方
簡単ひとてま
Fruit Recipe.1
清見タンゴールでフレンチトースト
柑橘の程よい酸味もきいたさわやかなフレンチトーストです。
【材料】1人分
簡単ひとてま
Fruit Recipe.2
蒸し豆と清見タンゴールのマリネ
簡単で栄養バランスの良い一品です。
【材料】2〜3人分
簡単ひとてま
Fruit Recipe.3
ハーブ野菜と清見タンゴールのサラダ
朝に柑橘と野菜のシンプルな組み合わせで気持ちの良い1日のスタート!
【材料】2人分
(色々なハーブ野菜やエディブルフラワーがミックスになったもの、なければベビーリーフなどで可)
制作 新宿高野 フルーツコーディネーター
4月号 特集・柑橘 愛媛県 “清見タンゴール”
日本人が慣れ親しんでいる温州みかんと、カリフォルニア生まれのトロビタオレンジを交配して誕生した
国内初のタンゴール類の品種「清見タンゴール」。
甘くて果汁がたっぷりな、みかんとオレンジの良い所が詰まった「清見タンゴール」は、愛媛県が全国ナンバーワンの生産量を誇ります。
「太陽」・「海から反射する太陽」・「段々畑の石垣から反射する太陽」 3つの太陽がおいしさの決め手
柑橘王国と言われる愛媛県のなかでも、県内最大の生産量を誇る西宇和は高品質な「清見タンゴール」を栽培している一大産地です。海岸沿いは岬と入り江が複雑に入り組んでおり、内陸側も起伏のある傾斜地がほとんど。その険しい土地に現在の柑橘農家の先代、先々代の方々が山を耕し、そこから出た石を積み上げて石垣の段々畑を作り上げました。その苦労のおかげで急斜面でも栽培が可能になりました。斜面を活かすことで日照時間も長くなり、水はけも良く柑橘の育成に最適な土地になったそうです。
「清見タンゴール」は、昭和50年代半ばころ、西宇和郡旧三崎町で栽培が開始されました。温州みかんの宮川早生とカリフォルニア生まれのトロビタオレンジを掛け合わせて生まれた、国内で育成された最初のタンゴール品種です。斜面の園地に満遍なく降り注ぐ陽射しと海から反射する太陽の光、そして苦労をして積み上げた石垣に反射する陽光、この3つの太陽の力により高品質な「清見タンゴール」が育成されています。
「清見タンゴール」の味は9月から11月にかけて決まります。そのため寒さに備える防寒や冬の北風による傷、鳥害防止などのために袋掛けをするのですが、その時期は温州みかんの収穫時期と重なり、生産者にとってかなりの労力がかかるそうです。冬を越す柑橘なので、雪からも守らなければなりません。寒さによって砂じょう乾燥症になり、苦みが出てしまうことも。なので越冬する柑橘にとって袋掛けは重要な作業となります。春の訪れとともに収穫時期を迎える「清見タンゴール」は生産者の努力の結晶でもあるのです。 果肉が柔らかくとろける口当たりで、甘く果汁の多い「清見タンゴール」は、優良な新品種の親として育種にも関わっています。2月号でもご紹介した「デコポン」や「不知火」も「清見タンゴール」が無ければ味わうことができなかったのです。オレンジの香りが爽やかで、まろやかな甘みが特徴の「清見タンゴール」をぜひお楽しみください。
記事提供 新宿高野